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  • 執筆者の写真マルフクメディカルフーズ

鉄欠乏と鉄器

 一生を通じて、鉄欠乏と言われるときは一回では済まないかもしれません。特に女性は月経がはじまり、妊娠を経験すると、産後鬱など、貧血の症状が出やすくなります。この鉄欠乏は、日常生活で息切れや、体のだるさなどが出現し、貯蔵鉄のフェリチン値を測定して将来の貧血症状も予想し、隠れ貧血が判明します。鉄分をしっかり摂取すると、細胞内でエネルギーを作り出すミトコンドリアが活性化し、心臓の機能が高まり、若々しい心臓が保たれると言われています。貧血症状の出やすいスポーツ選手や高齢者には、特に鉄摂取が望まれます。

 ドイツに所属する日本のサッカー選手が、鉄欠乏の対策として、日本の南部鉄器をドイツで使っているとニュースが出ました。ドイツには鉄を有効にとれるものが少ないと、まぁ、それを最小に考えたとしても、この鉄器が有効に使われていることは事実だと思われます。鉄には消化の良い2価鉄(ヘム鉄)と消化の悪い3価鉄(非ヘム鉄)があります。野菜の鉄は後者に当たります。動物性の鉄は前者に当たり、ビタミンCと一緒に摂取すると吸収が良くなるのは周知の事実です。じゃ、この鉄器はどうでしょうか、ご飯を鉄器で炊く、すき焼き鍋を使ってシチューなどを長時間煮込むと、吸収の良い二価鉄が染み出てくるようです。実験で味噌汁を普通鍋で作った場合は0.78mgの摂取量が、この鉄器では4.43mgも摂取できるという結果が出ていました。食事摂取基準(2020)で現在の一日鉄必要量は、月経ありの女性が一番高く、(10-14歳)12.0mg/日、高齢者(75歳以上)女性で6.0mg/日、男性で7.0mg/日です。妊娠中期、末期では更に+9.5mgの鉄が必要になりますが、食事だけの補充と共に、鉄器を使うことも一手かもしれません。私も一時、鉄玉子(鉄の塊)を湯を沸かす時に使うなどしていました。継続は力なりで習慣にならなくてはいけませんが、あくまでも食事の充実は貧血の方には必須です。


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