高齢者の水分の取り方
高齢者にとっての水分とは、採りすぎも不足もいけないと考えます。熱中症にならないようにと水分不足が懸念され、水分の摂取が促されますが、過剰な水分の摂取に伴い、体内の塩分バランスが崩れて「水中毒」を起こすと、吐き気、頭痛、倦怠感を起こし、重症では意識障害やけいれんなど死亡につながることもあります。体内の余分な水分は、腎臓が尿として排泄しますが、水分だけでナトリウムが摂取されてないと、低ナトリウム血症になり、更にナトリウム不足になります。水分を多飲する時は、ナトリウムも一緒に摂取することが肝要です。塩飴や梅干しの補給は有効でしょう。
一方、水分不足で起こることは、のどの渇きから、更に強く発展し、ぼんやりしだして、食欲不振などの症状が起こります。体内の水分が4-5%不足すると疲労感やめまい、などの脱水症状が現れます。そして10%以上、20%の損失では、死に至るとも言われています。水分が不足すると、血液濃度が高くなり、いわゆる血液ドロドロ状態になり、体調不良だけでなく、脳梗塞、心筋梗塞やある種の認知症などを誘発する可能性も出てきます。
四季を通じて、夏は熱中症を起こしやすい時期で、ミネラル不足にならないように、体の体液組成バランスを保ちましょう。一方。冬場のウイルスによる感染症でもたらされる嘔吐や下痢で脱水症状のリスクが高くなる時も、水分の補給が必要ですが、経口補水液でミネラルも補給しましょう。
日常生活では、のどの渇きを感じる前に水分をとることが重要で、特に高齢者では水分不足が便秘の原因になる場合もあり、入浴の前後、飲酒の後には、コップ1-2杯程度の水分を補給すると良いでしょう。
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