食べる力は生きる力
最近、食べる事が困難な高齢者の相談が入ってきます。嚥下困難から、口内の傷が原因で口から入りづらい等、口腔の不調で栄養失調が起こる手前状態の高齢者が多い様です。しかし、以前のコラムにも書いたように、新型栄養失調症が増加しているというのは、高齢者に限らないわけですが、普段から食が細い高齢者が栄養失調に陥る危険はかなり高いと考えられます。どうして、食が細くなるかの原因を考えなくてはならないのですが、高齢者に一日のたんぱく質をこれだけ摂取して欲しいと言っても、食欲がないと、また、独居であれば、まぁいいか!で、食べずに、或いはお茶漬け一杯で終わってしまっているのではないかと懸念します。
以前、毎日、10種類の食品の摂取表も案内しましたが、いかがでしょうか?その中でもたんぱく質は摂取して欲しいのですが、食欲がなくて、調理がしんどい時、無理にでも食べられる食品を探しておきましょう。単品で用意したいのは、おにぎり(自分で作って冷凍)、茹で卵、さつま揚げなどの練り製品、ハンバーグ、餃子やシュウマイなどの主菜になる冷凍食品、鯖、鰯、サンマ、鮭などの缶詰、ひじきの煮物や大豆の入った煮物が袋で売られている総菜、またはスープ等に効力があるのではと考えています。
高齢者になると、若い時のように、BMIやコレステロールの高い事をあまり気にする必要がないとも言うようになってきました。少し太り気味、コレステロールも少し高めの方が元気であると、しかし、高血圧症、脂質異常症や糖尿病と、疾患として治療している方は、素人判断せずに医者と相談してください。そこで、薬の減薬ができれば、食欲が増すかもしれません。以前、ステロイド薬で食欲が落ちて、「食べよう、食べよう」と栄養指導されても食べられない現実に直面して、一概にこの栄養指導に疑問を持ったことがありました。そんな方に、効力ある栄養指導は本当に何なのか、対人で相談できる方は良いのですが、一人の場合は、自分で食べる力を増す方法、環境を考えましょう。どこかで食べる給食は「上げ膳、据え膳」ですが、これが理想ですか?ね。
Opmerkingen