腸を活発に その1
ご存じのように、食物は物理的消化から化学的消化を経て最終的に小腸で吸収されます。小腸は体の腹部に畳み込まれていますが、表面積は広げるとテニスコート一枚分もあると言われ、表面に柔毛があり、そこから吸収されています。最終、大腸で水分だけが吸収されて、固形物の便になります。腸は今や、第二の脳と言われ、免疫力を高め、あらゆる体の調整を行っています。腸内を活発に動かせるためには食物繊維が必要です。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の区別や、植物性と動物性に区別する場合もあります。食物繊維は「ヒトの消化酵素で分解されない食物中の総体」と定義され、第六の栄養素とも呼ばれています。水溶性食物繊維である野菜や果物に含まれるペクチン、昆布やわかめのアルギン酸等は小腸での栄養素の吸収の速度を緩やかにし、血糖値の上昇を抑え、コレステロールを吸着して血中コレステロール値を低下させ、さらにナトリウムを排出させるので高血圧予防にも効果があります。一方、水に溶けにくい不溶性食物繊維は、野菜の細胞壁にあるセルロースやヘミセルロースやリグニン、カニやエビの甲羅や殻に含まれるキチン、キトサンで、便の容積も増え便量を増やします。また有害物質を吸着させて、腸内をきれいにします。
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