給食で考えられていること
給食と一言で言っても、人生の最初に食べられる給食は、ひょっとして幼稚園や保育所から始まるかもしれません。そして、小・中学校給食、高校や大学の学食、企業の社食、病院食、施設食となります。それぞれの対象者が違いますが、病院の治療食、施設の高齢者の食事には、大量に作るためそれなりの苦労があります。治療食は「医食同源」という言葉があるように、食事は治療の一環となり完全に食することが必要です。治療となると、たんぱく質制限、脂質制限、糖質制限、塩分制限とかダブルで制限がかかったり、逆にこれらの栄養素を増やしたりと複雑になってきます。施設の高齢者食は経口で食べられる人々には食べやすい健康食に作られています。栄養的には油の質を考えて、若い人より魚を食べる機会も多くなります。今では価格の安かった鰯、鯵、鯖、サンマも取れにくく、油の質が良い(n3系脂肪酸)と言われても、収穫してから腐りやすいので、中々うまく利用できないのが実情です。これらの青魚はビタミンD、カルシウムも多く含まれ、認知症予防、炎症予防や動脈硬化予防になり、高齢者に悪い点はありません。個人的には一番安い鰯をミンチにしてネギや味噌を入れてつみれ状にして冷凍していますが、今流行している機能性表示食品のEPAやDHAの錠剤を飲んだ方が良いのかもしれません。しかし、給食では錠剤は出せず、食事を充実させねばなりません。毎日の積み重ねですから、影響はすぐには出ませんが、鯖や鯵の青魚が出た時は、体に良いと考えて残さず食べてください。
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