発酵食品と発酵性食物繊維
これらの単語は聞き飽きておられるかと思います。健康に良い発酵食品は細菌や酵母、カビなどの微生物の作用により、味噌や醤油から、甘酒や塩麴、チーズなど、食材の味や栄養価が高められている食品です。発酵食品は免疫細胞を活性化させるため、免疫力を高め、このコロナ禍で見直された食品です。いわば、腸内環境の改善に役立ち、便秘の解消に役立ちます。含まれている善玉菌を腸に届けるもので、プロバイオティクスと呼ばれています。一方、発酵性食物繊維とは、もともと人の腸内に居る善玉菌の餌になるものでプレバイオティクスと呼ばれています。そのおかげで増殖した善玉菌は短鎖脂肪酸という成分を作り出して、腸内を弱酸性にして悪玉菌の増殖を抑えて、便秘を解消します。悪玉菌は酸に弱いからです。この発酵性食物繊維の代表的な成分として、青江誠一郎氏によると、オーツ麦や玄米、大麦に含まれる「βグルカン」、果実類に含まれる「ペクチン」、豆類に含まれる「難消化性オリゴ糖」、根菜類に含まれる「イヌリン」、海藻類に含まれる「アルギン酸」、芋類や豆類に含まれる「レジスタントスターチ」などがあると言われています。レジスタントスターチの冷やご飯、イヌリンを含むごぼうがそれにあたります。果実のキーウイは便通には効果大の食品です。
大腸の長さは1.5mもあるので、その部位によって住んでいる善玉菌が違うので、色々な種類の発酵性食物繊維を摂取する事が必要です。それも毎日摂取しないと、餌がなくなってしまいますから、継続が大切です。何故今、発酵性食物繊維の摂取が呼び掛けているかと言えば、この腸内での活発化が、便秘をなくし、血糖値を低下させ、悪玉コレステロールの低下も期待でき、生活習慣病の重篤化を阻止できるからです。そして、厚労省から発表される5年毎の日本人の食事摂取基準が見直され、食物繊維の摂取目標量の値が上がっているからです。2025年から食事摂取基準(2025)の新しい目標に沿って運用されます。現在の日本人の食物繊維摂取量は低くて、目標量に到達していません。約一日摂取目標量が25gになりそうですが、半分くらいしか摂取できていないようです。野菜の摂取量も少ないのも一因ですが、先に上げた豆類、海藻類を増やしましょう。また、毎食主食の米に玄米、雑穀、もち麦等を混ぜる事も良いでしょう。私は便通を良くするために夕食に、「納豆+オクラ+めかぶ(もずく)+卵(蒸し鶏)」のねばねば料理を食べる事にしています。キムチ、長芋等も日替わりに入れれば、気分も変わり良くなるでしょう。
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