生活習慣を正すと認知症も軽減?
1996年頃から、成人病から生活習慣病へと名称が変更されるようになり、脳卒中、癌、心臓病を生活習慣という要素を主に把握しなおしました。昭和30年代には、これらの疾病が働き盛りに多くなり、生活習慣を是正すれば、発症・進行を予防できるという認識を国民に知らしめて行動に結びつけていくためと、小児期にも似たような症状があり、小児期からこれらの疾病概念を持つことも必要になってきたからです。小児成人病はあり得ません。
過食による食習慣の乱れは、脂質異常症や肥満、高尿酸血症、循環器病やインスリン非依存糖尿病をもたらし、運動不足にも同上の疾病をもたらし、喫煙によって肺の疾病、肺扁平上皮癌などを誘発し、飲酒によりアルコール性肝疾患等を発症・進行させることは事実で、エビデンスもあります。
この生活習慣の是正が上述の疾病以外に良いと的確に答えが出たのが、認知症です。それにはまず、認知症の3年後の予測をAIができるようになりました。高齢になると、認知症になる予兆として、物忘れや、何をしたか忘れるなど、毎日の生活に支障も出てくる疾病です。特にアルツハイマー認知症への恐怖は、高齢者がみんな持っています。このニュースは約2000人の脳のMRIの情報をAIに教え込み、医師でもMRIの海馬の隙間の脳の萎縮から将来の認知症予測は無理だそうですが、島根大学医学部の長井教授のもとで、企業との合同開発でAIによる将来の認知症を予測することができることになりました。その、予測%を少しでも減らすことができるのが、生活習慣の是正とわかりました。ある人の3年後の認知症予測52%から1年後、38%まで低下していました。それはバランスの良い食生活、適度な睡眠、一日30分の歩行を実行していたからです。目標があれば、頑張るのが人間です。過体重を是正するだけで、認知症が良くなるのは、本当に画期的であり、一番やりやすい是正法ではないでしょうか!再度生活習慣を見直しましょう。
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