慢性腎臓病(CKD)
更新日:2023年7月30日
最近の疾病情報はテレビや新聞等でかなりの詳細症状が発表されるようになり、ご存知な方も多いと思われます。その中の一つにこのCKDがあります。有名人が糖尿病から透析治療をされて、亡くなったこともあり、腎臓の重要性も再認識されています。高齢になると、個々の臓器の機能が衰えて、知らない間に重篤な結果になっている場合もあります。特に腎臓や肝臓は「沈黙の臓器」と言われて、痛みが伴わないことが治療を遅らせる事にもなります。そこで、腎臓の働きである血液をろ過して身体に必要なものを再吸収して、不要な老廃物を尿として排出する働きが正常かどうかを知る必要があります。2022年の今や、日本人の1330万人が罹患している国民病と言われ、侮ることはできません。この腎臓の機能が低下すると最終、血液透析か腹膜透析という治療になります。そこで、血液検査のクレアチニン値と尿検査で尿蛋白(+)1~3?あるいは(ー)かで、判断ができます。そのためにはこのろ過値のeGFRを判定することが必要です。計算式があるのですが、複雑なので、ネットで年齢とクレアチニン値を入れるだけで数値が出てきますので、試してください。その値が60~89、90以上、尿蛋白(-)が正常ですが、15未満となると透析治療が必要になります。15~60の間では生活改善、薬物治療の他に食事治療が必要です。食事治療の主な点はたんぱく質と塩分を控えることになります。今まで、高齢になってもたんぱく質が必要だと言ってきていますが、このCKDではたんぱく質の摂取量に注意が必要です。正常な場合は体重1kg当たり1-1.2gが摂取できますが、eGFRが低値となると体重1kg当たり0.6gと半分、即ち一日のたんぱく質の総量が半分になることもあり、食事が大変難しく、カリウムの規制もあり、しんどくなります。そうならないためにも、日ごろから塩分を控えて、暴飲暴食、酒量が上がらないように注意が必要です。
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