夜間頻尿って病気?
若い時は、5分で眠れ、どこでも眠れたのが自慢でしたが、年をとるとそうはいきません。これは以前にも言っていますが、睡眠物質(メラトニン)が減ってくるからです。寝入ってしばらく過ぎて、ちょうど丑三つ時(午前二時頃)に、トイレで起きると困りますね。それから直ぐ寝付けばよいですが、眠れない時は、睡眠不足になってしまいます。いわゆる、それが何回も訪れる夜間頻尿は生活の質に悪い影響を与えてしまいます。平澤精一院長によると、「夜間排尿の回数が一晩に2回以上ある高齢者は1回以下の高齢者に比べて,死亡率が1.98倍に、そして夜間頻尿のために目が覚めて、トイレに行く時、転倒、骨折というリスクを負い、非夜間頻尿群と比較して骨折が約2倍になるという結果」を示されています。
人間の身体は夜間に抗利尿ホルモンというホルモンが分泌されて、尿量が少なく調整する事ができるのですが、年を取るとこの働きが悪くなり、夜間に尿量が増えてしまうのです。その他に男性の前立腺肥大症や糖尿病などの方も頻尿のリスクが伴います。その他、心疾患や腎疾患などで利尿薬を服用している人も夜間頻尿になりやすい傾向があります。
どうして目が覚めるのか?朝までぐっすり眠れる時と、一日の行動と食事を私なりに比較してみました。ぐっすり眠れるときは、①昼間よく歩いている、②早めの時間帯に床に就かない、③入浴が終了してから、約1時間から1時間半位すると眠気が来るので、そのタイミングで床にはいる。位でしょうか?食事は直ぐには結果が出ませんが、「朝食は豪華にして、夕食は質素にする」ことです。これは、メラトニン(睡眠物質)生成に効果があります。
一般的にアンチエイジングに効果があるのが、亜鉛と言われています。亜鉛が足りないと、味覚障害、脱毛、皮膚障害、疲れがちで、精神も不安定になる症状が現れます。亜鉛の一日推奨量は65~74歳男性で11mg、75歳以上10mg、女性はいずれも8mgとなっています。毎日3食、魚、肉を食べていると賄える量ですし、そこに大豆食品とナッツ類を加えると亜鉛不足にはならないかと考えます。亜鉛の豊富な食品に牡蠣がありますが、牡蠣(14mg/100g)に頼らない場合は、色々な食品を摂取して、食塩を控えめにし(特に夕食)、運動が足りていれば、若い時の様にぐっすり眠れるようになるでしょう。
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