この暑い夏を乗り切るためには
今の日本だけでなく、世界の気象がおかしくなってきていますが、この暑さを乗り切らないと、涼しい秋がやってきません。毎日の体調に気をつけねばなりませんが、熱中症のような症状が出ていませんか?熱中症と自覚はしてなくても、体がだるい、元気が出ないなどではありませんか?甘いお菓子や氷菓には手が出て、食事が疎かになっていませんか?食べられないと、更に食べる事ができなくなり、夏バテ状態が起こっています。夏バテによる食欲不振や、だるさや疲労感を感じる時はビタミンB1の不足が考えられます。ビタミンB1には炭水化物に含まれる糖質をエネルギーに変換する酵素を助ける働きがあります。ビタミンB1でエネルギーがスムーズに作られることで、疲労回復ができます。ビタミンB1を多く含む豚肉、キノコ類、ナッツ類、種実類を上手に使いましょう。ニンニクやねぎ、玉ねぎに含まれるアリシンがビタミンB1の吸収を良くしますので、一緒に取ることを勧めます。また、米の外皮や胚乳に多く含まれるので、胚芽米、発芽玄米なども使いましょう。野菜類ではブロッコリー、モロヘイヤ、豆苗、枝豆、グリーンピース、トウモロコシ、シソ等に多く含まれていて、生で食べるのが良いのですが、茹でるとビタミンB1は水溶性でて水に流れますので、蒸す料理やレンジでチンが良いです。
大量給食では手間がかかり大変ですが、家庭ではよく登場するラやえのきを芯に巻く豚巻き、豚とニラの入った春巻き、豚ミンチとニラの餃子なども良いでしょう。また胡麻などの種実類、ナッツ類も常に使用することも頭に入れておきましょう。
ビタミンB1の欠乏症は脚気、ウエルニッケ・コルサコフ症候群があります。戦争中に流行した脚気は有名、その前には江戸煩いと呼ばれました。ウエルニッケ脳症は酒のアルコール依存症による多量飲酒で栄養素不足の結果です。急性、亜急性に生じる意識障害、眼球性運動障害、運動失調を3徴とする代謝性疾患で、発見が遅れると命に係わる恐れもあります。ビタミンB1の不足が脳の神経細胞のエネルギー不足に直結してしまいます。毎日の食生活、特に夏にはビタミンB1不足にならぬように注意しましょう。
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