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執筆者の写真マルフクメディカルフーズ

あなたは朝型?夜型?

 古代から太陽の日の出、日の入りと共に、人間の生活が成り立っています。即ち、日の出と共に起きて、日の入りと共に寝るという基本的な行動が、人間が持つ元々の生命現象で、一日24時間±α時間の周期をもつサーカディアンリズム(概日リズム)に司られています。これは大きく「生体リズム」と呼ばれ、一定の時間間隔で生命現象、行動が繰り返されています。この生体リズムを刻むために「体内に備わっている時計」を生物時計として、体内にあることを、1972年アメリカの科学者によって発見され、食事のリズム等を整えて、サーカディアンリズムに沿うことで、老化や病気を遅らせることがわかってきています。しかし、高齢になると、サーカディアンリズムが変化し、朝早くに目が覚めて夕方に眠くなるという変化が起きてきます。それを整わせるには、朝の太陽を浴び(視交叉上核で感じる)、朝食を取り、その朝食にはたんぱく質(トリプトファン)が必要で、それが夜の睡眠物質(メラトニン)を作り出すと言われています。

 しかし、社会の構造変化で、太陽と共に起き、眠ることができなくて働く人々が増えてきました。女性の深夜労働禁止枠もなくなり、生体リズムが狂う世界に突入しています。テレビを見ていると、朝早くから放映されていますが、そのためには暗いうちに起きて、放映に備えている方々に体調が悪いという人が増えている様です。この体内時計を狂わせる理由は、①太陽の光を浴びる事が出来ない、②不規則な生活習慣、③運動不足が該当します。冬季の日照時間の少ない国では、不眠症などの睡眠障害や鬱状態を発症する確率が高まり、また、体内のビタミンDが作られず、くる病になる子供たちも多いと言われています。日本ではくる病はなくても、若い人々の間で、夜型人間で朝に起きられなくて、不登校になっている学生が居ます。自分自身でこの生体リズムが崩しているならすぐにでも時間のずれを戻さねばなりません。一方、高齢になると仕事をしている方は少なく、仕事による時間のずれはなくなるかもしれませんが、朝の太陽と共に起きて、暗くなって眠る本来の姿に戻ることが、健康の秘訣かもしれません。


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